肩や腰が重い・だるいのはなぜ?筋肉が張っているとき、体の中で起きていること

こんにちは、

神戸市北区にあります小国整骨院の小国です。

「肩が重い」「腰がだるい」「痛いというほどではないけれど、体がスッキリしない」

このような症状を感じたことはありませんか?

受診された患者さんから、よく伺うフレーズです。

肩や腰が重くなると、筋肉が硬くなっているからだと思い、揉んだり、ストレッチをしたりする方も多いと思います。

確かに、筋肉の緊張や疲労は、重だるさの原因の一つです。

しかし、筋肉が張っているからといって、単純に筋肉が硬くなっているだけとは限りません。

今回は、肩や腰が重くなる理由と、筋肉が張っているときに体の中で何が起きているのかについてお伝えしたいと思います。

1. そもそも、筋肉が張っているとは?

筋肉が張っているとき、触ると硬く感じたり、突っ張るような感覚があったりします。

では、筋肉の中では何が起きているのでしょうか?

筋肉は、脳や神経からの指令を受けて収縮し、体を動かしたり、姿勢を保ったりしています。

例えば、立っているときも、座っているときも、体が倒れないように筋肉は働いています。

大きな力を出していなくても、姿勢を保つために筋肉が働き続けることは珍しくありません。

このような状態が長く続くと、筋肉に疲労が蓄積したり、張りや重だるさを感じることがあります。

ただし、張っている筋肉が必ず強く収縮しているとは限りません。

筋肉や周囲の組織の性質、神経による感覚の調整なども関係しています。

つまり、筋肉の張りとは、単純に筋肉が縮んで硬くなっているだけではないのです。

2. 肩や腰が重く、だるくなる4つの理由

① 筋肉が働き続け、疲労が蓄積している

長時間のデスクワークや立ち仕事、家事などでは、同じ筋肉が繰り返し働いたり、姿勢を保つために活動し続けたりします。

例えば、頭が前に出た姿勢で長時間過ごすと、首や肩の筋肉は頭の重さを支え続けることになります。

また、長時間立っていると、腰や臀部などの筋肉も姿勢を保つために働き続けます。

こうした負担が積み重なると、筋肉の疲労や不快感につながり、肩や腰が重く感じられることがあります。

② 関節の動きが少なく、一部に負担が集中している

体を動かすときには、一つの関節だけでなく、複数の関節や筋肉が協力しています。

例えば、前かがみになる動作では、腰だけでなく股関節や胸郭なども動きます。

ところが、股関節の動きが少ないと、腰を余分に動かして補なっていきます。

その状態が繰り返されれば、腰の筋肉に負担が集中してしまいます。

肩についても同様です。胸郭や肩甲骨の動きが少ないと、肩周囲の筋肉に負担が偏ります。

筋肉が張っているときは、その部分だけでなく、周囲の関節がどのように動いているかを確認することも大切です。

③ 筋肉や周囲の組織が動きにくくなっている

同じ姿勢が長く続いたり、体を動かす機会が減ったりすると、動き始めに筋肉や周囲の組織が突っ張るように感じることがあります。

朝起きたときや、長時間座ったあとに腰が重いと感じるのも、その一例です。

しばらく動いていると楽になる場合は、動き始めのこわばりなどが関係している可能性があります。

ただし、こうした症状の原因は一つではありません。

関節の状態や痛み、ほかの病気などが関係することもあります。

④ 体が緊張し、力を抜きにくくなっている

ストレスや睡眠不足、疲労などが重なると、無意識に肩をすくめたり、腰やお腹に力を入れ続けたりすることがあります。

本来、筋肉は必要なときに働き、必要がなくなれば活動を減らします。

しかし、緊張が続くと、筋肉を十分に休ませられないことがあります。

また、痛みを感じているときには、体を守るために周囲の筋肉が無意識に働くこともあります。

このような筋活動の変化が、張りや重だるさにつながる場合があります。

3. なぜ、筋肉を揉むと楽になるの?

筋肉が張っているとき、揉んだり、押したりすると楽になることがあります。

これは、施術によって筋肉の活動が変化したり、触覚や圧覚などの刺激によって痛みや張りの感じ方が変わったりするためと考えられています。

また、リラックスして力が抜けることで、動かしやすさが変わる場合もあります。

ただし、揉んで柔らかくなったからといって、硬くなった組織が物理的に壊れたり、癒着が必ず剥がれたりしたわけではありません。

施術後に楽になっても、普段の姿勢や動作、疲労などによる負担が続けば、再び張りを感じることがあります。

大切なのは、筋肉を柔らかくすることだけでなく、なぜその筋肉に負担がかかっているのかを考えることです。

4. 日中は平気なのに、帰宅すると肩や腰が重くなるのはなぜ?

仕事や家事をしている間は気にならなかったのに、帰宅して座った途端、肩や腰が重くなる方もいます。

考えられる理由は主に3つあります。

一つ目は、日中の疲労が蓄積していること。

仕事や家事で受けた負担が、夕方以降になって重だるさとして現れることがあります。

二つ目は、動く量が急に減ること。

座って同じ姿勢が続くと、関節や筋肉を動かす機会が減り、こわばりや不快感が目立つことがあります。

三つ目は、体の感覚に意識が向くこと。

日中は仕事や家事に集中しているため、体の不快感を意識しにくいことがあります。

落ち着いたときに、初めて重さやだるさに気づく場合もあります。

そのため、休んでいるのに重だるさを感じるからといって、必ずしも休息が足りないとは限りません。

長時間同じ姿勢で過ごすのではなく、無理のない範囲で姿勢を変えたり、軽く体を動かしたりすることも大切です。

5. 肩や腰の重だるさを改善するには?

肩や腰が重いと、つい気になる部分ばかり揉みたくなります。

もちろん、筋肉の緊張を和らげることは一つの方法です。

しかし、それだけでなく、次のようなことも意識してみましょう。

① 同じ姿勢を長時間続けない

デスクワークやテレビを見る時間など、同じ姿勢が続くときは、時々立ち上がったり、姿勢を変えたりしましょう。

長時間同じ姿勢を続けないことが、筋肉や関節への負担を分散する助けになります。

② 肩や腰だけでなく、周囲も動かす

肩が重いときは、肩を回すだけでなく、胸を開いたり、肩甲骨を動かしたりするのもよいでしょう。

腰が重いときは、痛みのない範囲で股関節を曲げ伸ばししたり、軽く歩いたりすることもおすすめです。

無理に大きく動かす必要はありません。気持ちよく動かせる範囲から始めましょう。

③ 体の力を抜く時間をつくる

知らないうちに肩や腰に力が入っている方は、一度、意識できる程度に肩をすくめてから、ストンと力を抜いてみてください。

最初から力を抜こうとするよりも、一度力を入れてから緩めるほうが、力が抜けた感覚をつかみやすい場合があります。

入浴など、自分がリラックスできる時間をつくることも、体の緊張を和らげる助けになります。

④ 睡眠と日常生活を見直す

筋肉の疲労を回復するためには、十分な睡眠や適度な活動も大切です。

睡眠不足が続いていたり、疲労が蓄積していたりすると、体の重だるさを感じやすくなることがあります。

施術やストレッチだけでなく、日常生活も含めて体を整えていきましょう。

6. 整体では、何を目指すべきなのか?

整体では、筋肉の張りを和らげることに加え、関節の動きや体の使い方にも目を向けます。

例えば、腰が重い方であれば、腰の筋肉の状態だけでなく、股関節や胸郭の動き、前かがみや立ち上がりの動作なども確認します。

また、動作中に必要以上に力んでいないか、筋肉の緊張が変化するかなども、施術を考えるうえでの手がかりになります。

そのうえで、筋肉の緊張を和らげ、関節が無理なく動き、日常生活で特定の場所に負担が集中しにくい状態を目指します。

まとめ

肩や腰の重だるさ、筋肉の張りは、単純に筋肉が硬くなっているだけではありません。

筋肉の疲労、関節の動き、体の緊張、睡眠や回復状態など、さまざまな要因が関係しています。

筋肉が張っているから揉む。硬いから柔らかくする。

それも一つの方法ですが、大切なのは、なぜ筋肉が張っているのか、どうすれば張りにくい状態をつくれるのかを考えることです。

肩や腰だけでなく、周囲の関節の動きや日常生活での体の使い方にも目を向けることで、重だるさを改善するための手がかりが見つかるかもしれません。

肩や腰の重さ、だるさが気になる方は、普段の姿勢や体の使い方や習慣を一度見直してみてはいかがでしょうか。

 

監修:柔道整復師 小國良成