患者さんから質問① 体動時に関節などが音がするのはなぜ？
こんにちは神戸市北区にあります
小国整骨院の小国です。
今回は患者さんから治療中によく聞かれる質問についてお答えしたいと思います。
体を動かした際に関節から音がするのはなぜ？
その現象には、いくつかの理由があります。
音の種類や頻度によって、正常な現象である場合と注意が必要な場合があります。
1. 気泡の破裂（キャビテーション）
関節の音の最も一般的な原因は、関節液内で発生する気泡の破裂です。
関節は骨と骨が連結していますが、その連結部を関節包という組織に覆われています。
その中には関節液という液体が存在します。
関節液には二酸化炭素や酸素などのガスが溶けています。
関節を動かすことで圧力が変化し、これらのガスが気泡となり、破裂することで「ポキッ」という音が発生します。
この現象は無害であり、通常、痛みを伴いません！
2. 筋や腱のずれ
筋肉や腱が骨の突起部分を越えるときに「コツッ」や「スナップ」のような音がすることがあります。
- 特に股関節や肩関節で起きやすいです。
- この現象も一般的に無害ですが、頻繁に起こる場合や違和感がある場合は注意が必要です。
3. 関節の摩耗（関節炎や変形性関節症）
関節部の連結している骨の先を覆う関節軟骨が摩耗すると、骨同士が擦れ合い、「ゴリゴリ」という音がすることがあります。
- これらは加齢や過剰な使用が原因となることが多いです。
- 音とともに痛みや腫れがある場合は、医師の診断を受けることをおすすめします。
4. 関節の不安定性
関節が正常な位置からずれると音がすることがあります。
これは靭帯や筋肉の問題で起きることが多いです。
- スポーツや過去の怪我が原因となっていることがあります。
対処法と注意点
- 痛みがない場合：基本的には問題ありませんが、ストレッチや軽い運動で関節周囲の筋肉を柔軟に保つことを心がけましょう。
- 痛みや腫れがある場合：炎症や関節の損傷が原因の可能性があるため、整形外科医の診察を受けてください。
- 音が頻繁で不快な場合：姿勢の改善や筋力トレーニングが役立つことがあります。
音だけで深刻な問題を引き起こすことはまれですが、体に異常を感じる場合は早めに専門家に相談することをおすすめします。
監修：柔道整復師 小國良成