運動不足による腰痛(60代男性)
コロナ禍で運動不足になっている方も多いのではありませんか?
イギリスの調査によると新型コロナ感染者の中で重症者リスクが高いのは
運動不足の人が優位に多かったそうです
ということは、運動をしている人のほうが重症になるリスクは低いということです。
この他にも運動不足になると腰痛をはじめ、様々な症状を引き起こすリスクも高くなります
今回は、自粛期間中の運動不足で腰痛になり股関節の動きにも影響してきた60代男性のお話です。
元々、太極拳、山歩きなど、普段から体を動かしていたそうですが
年末年始や緊急事態宣言で外出する機会がめっきり減り、段々と運動不足になっていったそうです。
さらに通っているサークルでの発表などでPC作業が増えたために大幅に座っている時間が増えたそうです。
そして、座っていると左腰に傷みを感じるようになりました。
実は、これに似たお話は、ほかの患者さんからも伺いました
通勤する機会が減ったため歩くことが減り、職場では何かと立つことがあったけれど、
リモートでの仕事では座ってばかりで肩凝りがひどくなったなど。
コロナ禍での運動不足は、別に何かの競技をするとかジムに通うなど、特別な運動だけでなく、
家に籠りがちになり散歩をするとか、通勤や買い物で歩くなど
今まで日常的にしていたことさえも減ってきたように感じます
今回の左腰に痛みを感じた男性は、腰痛の原因は運動不足だと考えたそうで
自分で改善を図るべく、太極拳をしてみると左の股関節が曲がりにくくなっていることに気づきました
この状態で運動をしていくことも、かえって悪くするのでは?と
不安になりご来院されました。
ご来院いただいてお身体を診せていただくと、
確かに左の股関節の可動性がかたくなっており、お身体のバランスも崩れていました
それを改善すると動きやすくなり腰痛もわりと早い段階で改善してきました
その後、数回の治療と少しづつ運動する機会を増やしていくことで
身体も快調になり、太極拳や山歩きもできるようになったと喜んでおられました。
適度な運動による医学的な効果
動脈硬化性疾患(心筋梗塞など)にかかるリスクが低下する。
心肺機能が向上し、感染症にかかるリスクが低下する。
脳血流が増加し認知症にかかるリスクが低下する。
体温が上昇し、リラクゼーション効果が得られることで睡眠障害が改善する。
体脂肪を減らして肥満の予防・改善が図れる。
ストレスの発散やリラクゼーション効果があり、うつや不安な気分の予防・改善が図れる。
筋力向上、バランス能力向上により、転倒リスクの低下。
自律神経機能が整い、便秘が解消する。
骨に刺激が加わることにより骨粗鬆症の予防となる。
乳がんや大腸がんにかかるリスクが低下する。
脂質異常症、高血圧、糖尿病、メタボリックシンドロームなどの生活習慣病の予防・改善。
ようやく季節もよくなり暖かくなってきました
運動といっても、こんな時ですので
家の近所を散歩することから初めてみてはいかがでしょうか
新たな発見があるかもしれません!
監修 柔道整復師 小國良成