負担の少ない体の使いかた①(ひざ、腰)
日常の診療や講座を開いたときに患者さんや参加者さんから
腰痛やひざ痛でどんな時やシチエーションでお困りですか?
と伺うと
- 朝起きたとき
- 長い時間座っていて立つとき
- 床からの立ち座り
- 椅子からのたちすわり
- 寝返り
- 歩行時
- 坂や階段の上り下り
というご意見が多いです。
当院の患者さんの年齢層は40代、70代、60代、50代の順に多いです
ジムに通ってトレーニングをされている方も結構いらっしゃるのですが
運動中は痛みや辛さを感じている方は少ないようです。
分析してみると、
- 同じ姿勢を続けたとき
- 動き始め
この2点に絞れてきます。
同じ様なシュチエーションでお困りの方も多いと思います。
そこで今回は、同じ姿勢が続く時や動き始めの負担を減らす使い方について書いてみました
是非、最後までお読みいただいて、ご参考にしていただければ幸いです。
同じ姿勢を続けたとき
体の中で同じ姿勢を続けるとどういったことが起こっているか考えてみると
その姿勢を維持しているということは、ある筋肉が働いて力が入りぱなし(縮みぱなし)なわけです。
ちよっと想像してみてください
高校野球で甲子園のアルプススタンドで応援団が大きな旗を支えている光景を
じっと支えているのって想像しただけでも大変そうですよね
でも同じ姿勢を維持してるということはそれと一緒の状態なのです。
立ちっぱなし、座りっぱなしなど、ある筋肉が縮みぱなしなわけです。
筋肉は伸びたり縮んだりすることで血液が流れ、
血液にのり必要な必要なエネルギーが運ばれ老廃物を除去されていくのです
これが滞ると筋肉に老廃物がたまり、エネルギーは運ばれず収縮できなくなり
痛みや張りを感じていくのです。
なので動かすことが必要なわけです。
何かしら姿勢を変えることが必要なわけです。
いくら良い姿勢でもいずれはエネルギーが枯渇し老廃物はたまります。悪い姿勢だともっと早くそうなります。
- 寝ているときなら寝返りを打つ。
- 座っているなら立つ
- 立っているなら、座るまたは歩く
- など姿勢をこまめに変えることが必要です。
動き始め
動き始めというのは、その動作をする前にどうしていたかが大きなポイントになります。
つまり、ジッとしていた時間が長ければ長いほど動き始めに不調をきたしやすいです。
時間にして15分以上同じ姿勢をしていると縮んでいた筋肉は動きにくくなります。
起床時や座っていて立つとき、歩き始めなどはそれまで同じ姿勢を続けていることがほとんどです。
この場合は、今から使う筋肉を伸縮させてからするとスムーズに動けます。
- 起き上がる前に股関節やひざを曲げ伸ばしする。
- 歩く前にひざの屈伸をする
- 立ち上がる前に座ったまま腿をあげる
こうしてあげると、「なんだそんなこと!」と思うと思いますが
少しの手間の積み重ねで楽に動けるようになってきます。
負担の少ない体の使い方②では、
具体的な、立ち座りのしかた、床からの立ち座り、寝返り、歩き方、立ち方について
書いています。
監修 柔道整復師 小國良成