肩凝り、腰痛の改善と背骨の動き
当院にご来院いただいた患者さんのお困りごとは、腰痛と肩凝りが大半を占めます。
そこで現状のお身体の状態を知るのにいくつかの可動性テストをしていただくのですが
その中で首や体幹を後ろに倒す後屈動作をしていただくのですが
この動作に制限がある方が非常に多いです。
その原因は、背骨の動きが悪いからです。
背骨の動きが悪い理由
へびや四つ足歩行の動物、魚は移動の際に背骨を大きく動かすことによって
推進力を生み、バランスを取っていますが
人間はというと、バタフライを泳ぐときや、プールに飛び込むときに背骨をくねらせて使うくらいで
二足歩行ではそれほど大きな背骨の動きは必要なく歩けるのです。
ということで使うことが減ってきているから動かなくなってきている。または、動くところが偏っているといえます。
首を後屈するときも頸椎(赤い部分)だけで曲げようとする、体幹を後屈するときも腰椎(紫の部分)だけで曲げようとして、首や腰に負担が集中し、痛みや違和感を感じることが多いです。
胸椎(緑の部分)の動きを良くして、背骨全体で動かせるようになると可動域も広がり、首や腰の負担も減り痛みや違和感も改善され肩凝りも改善されます。
背骨の動きを改善するには
①動きをイメージする(24か所曲がるところがある)
背骨は頸椎7こ、胸椎12こ、腰椎5こが積み重なったものです。
蛇腹を動かすイメージで背骨全体を前後、左右に動かす。
また、螺旋階段のように一つづつをずらしていくイメージで体を捻じってみましょう。
②胸郭の可動性の改善
動かしている感覚があまり感じにくいのが胸椎です。
胸椎には肋骨がついて胸骨がついて胸郭となります
肋骨が付いている分、胸椎の可動性は頸椎、腰椎に比べ
かなり制限されます。
特に、姿勢が丸くなり胸郭の動きが悪くなると胸椎の動きも悪くなります。
そこで深呼吸をすることで胸郭が動きやすくなってくると胸椎も動きやすくなり呼吸も深くなります。
背骨の動きを改善するセルフケア
猫の体操
①四つん這いの姿勢から、
おへそを見て
蛇腹の背骨をイメージして
背中を出来るだけ上に持ち上げる。
5秒キープ
②頭を上げて
みぞおち辺りを床に下ろしていく
もちろん蛇腹をイメージする。
5秒キープ
①②を3回繰り返す
深呼吸
①上を向いて、
肩を耳に寄せ大きく息を吸い込む
このとき肋骨を上に持ち上げる。
②下を向き
肩を下ろして細く長く息を「フー」と吐く
①②を3回繰り返す
背骨を捻じる
背骨を螺旋階段のように左右に捻じっていく
3回繰り返す
まとめ
背骨の動きが悪いと姿勢が崩れます。
背骨の動きを良くするコツは、しっかりと動かすイメージを持つことが大切です。
特に胸椎(胸郭)の動きがかたいことが多いです。
また、それに気づいていない場合の多々あります。
胸椎の動きが良くなれば姿勢が変わり、肩凝り、腰痛はかなり楽になってきます
是非、お試しください。
それでも、肩凝り、腰痛が改善しない場合は他に原因があるものと推測されます。
そのような場合はご相談くださいませ。
監修 柔道整復師 小國良成