新型コロナワクチン接種について①

神戸市でも、間もなく高齢者のワクチン接種が始まりますね

患者さんからも色々と不安の声を聞きます

  • 接種後に発熱する人が多いみたいだけど…
  • 2回目の接種後に発熱が多い
  • 腕が痛くなる
  • 発熱すると数日間、仕事を休まないといけない
  • ワクチン接種してもコロナウイルスに感染するの?

 

そこで、厚生労働省のHPから抜粋した、ワクチン接種についてや注意事項を

知っていただいて少しでもワクチン接種の不安が解消できればと幸いです。

ワクチンについて

今回、接種するのは、ファイザー社製のワクチン(コミナティ)と言います

一般的な生ワクチンや不活化ワクチンとは違う、mRNAワクチンというものです。

ちなみに、モデルナ社製のワクチンもmRNAワクチンです。

 

生ワクチン 

病原性を弱めた病原体からできています。接種すると、その病気に自然にかかった場合とほぼ同じ免疫力がつくことが期待できます。一方で、副反応として、軽度で済むことが多いですが、その病気にかかったような症状が出ることがあります。代表的なワクチンとしては、水痘(みずぼうそう)ワクチン、BCGワクチン(結核)、おたふくかぜワクチンなど

 不活化ワクチン

感染力をなくした病原体や、病原体を構成するタンパク質からできています。1回接種しただけでは必要な免疫を獲得・維持できないため、一般に複数回の接種が必要です。代表的なワクチンとしては、日本脳炎ワクチン、インフルエンザワクチンなど

mRNA(メッセンジャーRNA)

ウイルスを構成するタンパク質の遺伝情報を投与します。その遺伝情報をもとに、体内でウイルスのタンパク質を作り、そのタンパク質に対する抗体が作られることで免疫を獲得します。

ここで知っておいてほしいことは

不活化ワクチンやmRNAワクチンから病原体やウイルスに感染することはありません!

接種後、発熱しても2~3日で治まりますが新型コロナウイルスに感染したわけではありません

しかし、発熱が続くようであれば、ワクチン接種とは別で感染した可能性があります。

その場合は、保健所にご相談ください。

 

ワクチンの効果

新型コロナウイルスによる感染が予防できる

ワクチン接種した人の方がしなかった人よりも新型コロナウイルス感染症を発症した人が

少ないということがわかっています。

発症予防効果は95%と報告されています

 

ワクチンの副反応

接種後、数日以内に現れる可能性のある症状

発現割合 症状
50%以上 接種部位の痛み、疲労、頭痛
10~50% 筋肉痛、悪寒、関節痛、下痢、発熱、接種部の晴れ
1~50% 吐き気、嘔吐

 

接種直後よりも翌日に痛みを感じている方が多い

これらの症状の大部分は接種後、数日以内に回復しています

疲労や発熱など、1回目よりも2回目の方が頻度が高い症状もあります

 

接種後すぐに現れる可能性のある症状

アナフィラキシー

薬や食べ物が体に入って短時間で起こるアレルギー反応

蕁麻疹などの皮膚症状、腹痛、嘔吐などの消化器症状、息苦しいなどの呼吸器症状

血圧低下や意識障害を伴うアナフィラキシーショック

起こることは稀ですが接種会場や医療機関では適切な医療体制を整備しています

血管迷走神経反射

ワクチン接種による緊張や、強い痛みをきっかけに、立ち眩みや血の気が引いたりして

気を失うことがあります。

誰にでも起こる可能性がある体の反応で、通常、横になって休めば自然に回復します

 

ワクチン接種に注意が必要な方

受けることが出来ない方

発熱している方、重い急性疾患にかかっている方

ワクチンの成分に対して重度の過敏症を起こしたことがある方

(ポリエチレングリコールなど ポリエチレングリコールは大腸検査時に使う下剤など、医薬品や化粧品に含まれています)

注意が必要な方

現在、何らかの病気で治療中の方

心臓病、腎臓病、肝臓病、血液疾患、免疫不全で治療中の方

血が止まりにくい病気や血をサラサラにする薬を服用している方

(ワーファリン、プラザキサ、イグザレルト、エリキュース、リクシアナを服用しては接種後、出血の注意が必要、かかりつけ医にご相談ください)

以下の症状が出たことがある方

薬や食品に対する強いアレルギー症状

けいれん、ひきつけ

 

ワクチン接種当日について

接種前の注意

自宅で検温して、明らかな発熱がある場合や体調が悪い場合は接種を控え、予約した市町村や医療機関にご連絡ください

肩の出しやすい服装でお越しください

接種後の注意

接種後15分以上は接種会場で座って様子をみてください

(過去にアレルギー症状を起こしたことがある方は30分ほどお待ちください)

つづく