座っていて辛い腰痛

腰痛は、自覚している不調の中で男性で第1位、女性でも第2位になるほど誰もが経験する症状です。

統計上では国民の10人に1人が経験したことになっています。

そんな腰痛も痛みを感じる姿勢は様々です

前に曲げたとき、後ろにそらしたとき、座っている時、立っている時、歩いたときなど

その姿勢や使い方によって腰にかかる負担も変わってきます。

真っ直ぐに立った姿勢での腰にかかる負担を1とした場合、真っ直ぐに座った姿勢では1.5倍の負担が腰にかかります

また、座り方によっても当然負担のかかり方は変わってきます

下の表は座った姿勢における腰の筋肉の内圧を測定したものです

中間位を基準として前に倒れると腰の筋肉(背中側)の負担は大きくなります

     【腰痛 菊池臣一著より参照】

 

今回は座っているとおこる腰痛について書いてみました

デスクワークやリモートワークをされている方は是非参考にしてみてください。

 

座っていておこる腰痛の症状と原因

腰がダルくなる、重くなる、張ってくる

座っていて上記の症状が出てくるのは、同じ姿勢を続けることで血流が悪くなり筋肉に疲労物質が溜まり栄養素が枯渇して筋肉が硬くなり伸縮がしにくくなります。

脚がしびれてくる

坐骨神経痛がおこっています。

腰や骨盤から出る神経が圧迫されてしびれを起こしている可能性があります。(腰椎椎間板ヘルニア、脊柱管狭窄症の疑いがあります)

(今回は詳細は割愛させていただきます)

 

 

 

姿勢との関係

 

表のところでも書いたように姿勢によって負担の大きさは変わってきます

立位では股関節、ひざ、足首の関節で上手く重心を調節して負担を減らすことができますが

座位では腰の周辺の筋肉などでそれをまかなわなくてはなりません。その分筋肉の負担が大きくなります

また、脚を組んだり、片方に重心が寄ると骨盤が左右に倒れたり捻じれたりして背骨も曲がります

すると局所的なストレスが背骨や筋肉にかかります。

そこで背もたれをうまく活用して負担を減らすことも有効です。

 

背骨を後ろから見て真っ直ぐに近いほど、

横から見て重たい頭の位置と背骨が垂線に近いほど楽に過ごせて

腰痛をおこしにくくなります

このとき、腰(後ろ)に力がかかる(重心を感じる)のではなくて、おへその下(前)(丹田)に力がかかる(重心を感じる)ことが意識できればベストです

 

 

 

 

対処法

座っていて筋肉が疲労をして硬い場合には①筋肉の血流を改善することが大切です。

筋肉の収縮を促すことをしてあげましょう。

つまり、姿勢を変えて動いてあげる!出来れば立ち上がって歩くことがお勧めです

また、この時期は特にですが冷えると余計に血流が悪くなりますので温めてあげましょう

カイロを使うのも有効です。(お風呂は疲労を回復するのに効果的です)

座っていて硬くなりやすい②大腰筋をストレッチしてあげましょう。

 

大腰筋ストレッチ

①脚を前後にひらき後ろ脚のひざを床に降ろします

②体重を前に移していくと後ろ脚の股関節の前辺りがストレッチされます

気持ちよく伸ばされたところで10秒キープします。

左右2~3回づつ繰り返します。

座っていて立ち上がったときに腰が伸びにくいや痛い方には有効なストレッチです。

 

 

③腹圧をかけて身体を前から支えられるようにしましょう

背中の筋肉は既によく働いています。そこで腹筋(腹横筋)を強化をします

この筋肉は、いわゆるシックスパックなどとは違って腹筋の一番深層で身体を支えています

産後の腰痛や尿漏れなどでお悩みの方もこの筋肉を鍛えることでお悩みを解消できます。

 

ドロウイング

①上向きでひざをまげて寝転びます

②お腹の下方に手を充てて出来るだけ息を吸い込んでお腹を膨らませます

③「フー」っと口笛をふくような形で息を全部履ききるとお腹が凹んでいきます

 これを10回繰り返します。

 

まとめ

腰痛と姿勢との関係について書いていますが対処方法で良い姿勢をしましょうとは書いていないことに気づかれましたか?

基本的に良い姿勢でも悪い姿勢でも同じ姿勢を続けていると疲労してきて筋肉は硬くなってきます

ですので姿勢をこまめに変えることが簡単い出来る1番方法かと考えています。

長い目でみると大腰筋のストレッチや腹横筋の強化はかなり有効ですのでコツコツと続けてみてください。

 

それでも腰痛でお困りでしたらご相談ください

 

 

監修 柔道整復師 小國良成