寝起き時の腰痛の原因とその対策
慢性の腰痛でご来院された70代の男性
身体の可動域や歪みが改善されて日常生活で困ることもなくなってきたけれど
「朝の起きるときだけは腰が痛いんです。」
この様な声は、ほかの患者さんからもよく聞きます。
そして、詳しく伺うと、「起きて朝の支度をして動いているうちに痛みは無くなります」と言われます。
この寝起き時だけの腰痛は、病院や整骨院を受診するほどの腰痛ではないけれど同じように感じている方は多いと思います。
そこで今回は寝起き時の腰痛について書いてみました。
スッキリとしたとした朝をむかえるために参考になれば幸いです。
寝起き時の腰痛の原因
寝ている間に動きがないと筋肉がかたくなり血流が悪くなってきます。
すると、疲労物質は除去されず、酸素や栄養も供給されないので
さらに筋肉がかたくなる→血流が悪くなる…(悪循環に)ことが原因です!
〇同じ姿勢を続けている(寝返りが少ない)
寝ているとどうしても動きが少なくなり筋肉の収縮が無いと血流が悪くなります。
〇環境
狭い所(誰かと寝ていてスペースが狭い・ソファーなど狭いスペース)や
合わない寝具(硬すぎても柔らかすぎても)で寝ると腰や首、肩などに圧が集中して痛みを感じます
寝返りをすることで圧の集中や筋肉が固まることを回避します。
〇冷え
室温や布団などうまく調整できてないと脚や腰が冷えてきて筋肉がかたくなり易いです
特にこれからの季節、エアコンや扇風機の使い方には注意が必要です。
〇ストレス
ストレスを受けて気が休まらないと緊張した状態が続くと血管が収縮して血流が悪くなり筋肉がかたくなります。
寝起き時の腰痛、その対策
寝ている間に寝返りを20回程できていれば良いけれど…
寝ているときは無意識なので中々難しいと思います。
しかし、寝返りがやりやすい環境を整えておくことは大切です
①スペース
隣りでだれか寝ていたり、ペットと寝ていたりして狭くて寝返りができないということが結構ある様です
何とかスペースを確保しましょう。
②寝具の問題
低反発マットレスを購入して起きときが楽になった方もいらっしゃいますし、
腰痛は変わらないといったご相談を受けることも時々あります
体圧は分散されても寝返りせずに動きがないと筋肉がかたくなってしまいますので程々の硬さと心地悪さは必要です。
また、長い期間使い続けているマットレスはへたってきて凹んでいるこちもあります。
そのような場合は、マットレスを裏表ひっくり返すのもお勧めです。
➂冷え
下半身が冷えてくると腰も冷えてきますので寝間着も気をつけましょう。
(ひざから下を冷やすとこむら返りを起こしやすいのでご注意を!)
エアコンの温度調節や扇風機の風が直接的に当たらないように工夫しましょう。
④起き上がる前に動かす
布団やベッドで出来る運動
1 ひざの曲げ伸ばし
股関節の前の筋肉を動かすことで起きたときに
体が伸ばしやすくなります。
上向きで寝た状態から、ひざを曲げ伸ばしします。
ひざを曲げる角度は徐々に大きくしていきます
(左右合わせて20回)
2 曲げたひざを左右に倒していきます
倒す順番は、左、右、右、左、これを2セット行います
⑤入浴
お風呂で温めると、全身が手っ取り早く温まり症状が改善されます。
まとめ
寝起き時だけ、腰痛がある場合、筋肉がかたくなって動きにくいことがほとんどです。
朝の支度など動いているうちに気にならなくなっていきます。
そのような場合は、このブログを参考にしていただけると大丈夫だと思います。
だだ、それでも痛みが続いたりする場合や、日中も痛みがある場合は他に原因があるのかもしれません。
そのような場合はお早めに整骨院や整形外科など受診してください。
もちろん、当院でもご相談を承ります。
監修 柔道整復師 小國良成