季節の変わり目は要注意!ぎっくり腰が増える理由と予防法

こんにちは。

神戸市北区にあります小国整骨院の小國です。

最近、ぎっくり腰で来院される方が増えています。

「朝起きて腰が痛くて動けなくなった」「花瓶を持ち上げたときにグキッとなった」といった声を、ここ数週間でよく耳にします。

実は、ぎっくり腰は 季節の変わり目に増えやすい症状 なんです。

なぜこの時期に多いのか?そして、もしなってしまった時の対処法をお伝えしたいと思います。


なぜ季節の変わり目にぎっくり腰が増えるのか?

① 気温差で筋肉がこわばる

朝晩と日中の温度差が大きい季節は、体温調節がうまくいかず、筋肉が冷えて硬くなりやすい時期です。

硬くなった筋肉はクッション性がなくなるため、ちょっとした動きでも腰に大きな負担がかかり、ぎっくり腰を起こしやすくなります。

② 自律神経の乱れ

寒暖差や気圧の変化は、自律神経の働きに影響します。

自律神経が乱れると血流が悪くなり、筋肉の回復力も落ちます。そのため、疲労が腰に溜まりやすい状態になります。

③ 夏の疲れの持ち越し

夏の間に冷房や冷たい飲み物で胃腸を冷やしすぎたり、睡眠不足になったりした疲れが秋口に出てきます。

体力が落ちているところに季節の変化が重なると、腰にトラブルが起こりやすいのです。

④ 朝の動き出しでの負担

起床時は、運動量が少なく、また冷えたりして、筋肉や関節がまだ硬い状態です。

そんな時に布団を持ち上げたり、前かがみで洗顔や靴下を履いたりすると、一気に腰へ負担が集中してぎっくり腰を起こしやすくなります。


ぎっくり腰を起こしやすい生活シーン

実際に患者さんからよく聞くのは、こんな場面です。

  • 朝起きて布団を片づけようと持ち上げたとき

  • 床から物持ち上げたとき

  • 長時間座ったあとに立ち上がった瞬間

  • 車の荷物を降ろすときに腰をひねったとき

どれも「普段の生活の中で何気なくやっている動作」ばかりです。

特別なことをしたわけではないのに腰を痛めてしまうのが、ぎっくり腰の怖いところです。


予防のためにできること

  1. 朝の運動
     起きてすぐは体が硬いので、布団の上で股関節などを少しづつ動かしてから起きると安心です。

  2. 腰やお腹を冷やさない服装
     昼間はまだ暑くても、朝晩は冷え込みます。腹巻きや薄手の上着で冷えを防ぎましょう。

  3. お風呂でしっかり温まる
     シャワーだけでなく湯船に浸かることで血流が良くなり、疲労の回復や筋肉の柔軟性の向上に効果があります。

  4. 適度な運動
     散歩や体操で日頃から体を動かしておくと、腰への負担を減らせます。


もしぎっくり腰になってしまったら?

出来る範囲で普段通りの日常生活を送りましょう。
 完全に安静にして寝込んでしまうと、筋肉が固まりかえって治りが遅くなります。

 無理は禁物ですが、動ける範囲(日常生活レベル)で動いた方が回復が早いことが分かっています。

必ずしも冷やす必要はありません。
 熱っぽさやズキズキが強い場合を除き、冷やさなくても問題ありません。

 お風呂などで温めると、痛みによる緊張が緩み動きやすくなります。

動作の工夫をしましょう。

  • 寝返り

寝返りをするときは、大木が転がるかのように、体を捻じらずにゴロンと転がりましょう!

  • 立ち上がり方

座っている状態で上を向き、背中を伸ばし

そのまま、天井に顔を近づけるように真っ直ぐ立ち上がると痛みを感じずスムーズに立ち上がれます。

 


まとめ

季節の変わり目は、体の調子だけでなく腰にも大きな影響が出る時期です。

気温差・自律神経の乱れ・夏の疲れの持ち越しなど、さまざまな要因が重なって、ぎっくり腰を引き起こしやすくなります。

「風邪でもないのに体がだるい」「腰が重い」と感じている方は、ぎっくり腰の前触れかもしれません。

日頃のちょっとした工夫で予防できますし、もし痛めてしまっても早めの対処で回復は十分可能です。

季節の変わり目を元気に乗り切れるよう、体をいたわりながら過ごしていきましょう。


監修:柔道整復師

小國良成