姿勢正しい椅子の座り方

腰痛や肩凝りを解消するには姿勢が大切ですよ!

色々な本やメディアでも言われていることですしほとんどの人がそれを聞いて納得すると思います。

 

患者さんからも「背中が丸くなって姿勢が悪いと家族に言われるけれど背中がうまく伸びない」

など姿勢の相談をよく受けます。

では、正しい姿勢ってどんなものでしょうか?

「背筋をピーンと伸ばして胸を張る」

 

こんなイメージを持っていませんか?

いわゆる「気をつけの姿勢」ですよね。

 

ただこの姿勢は…

誤解されていることが多い!

背筋を伸ばして胸を張った姿勢は、

人間の体の仕組みからすると不自然で日常生活の姿勢には適していません。

背中を無理に伸ばそうとすると、背骨が反り無駄な力が入る など、体の負担につながります。

このように、過剰な 努力や誤った体のイメージにより、ある特定の 筋肉に負担がかかり

その結果、体のバランスが崩れて様々な障害につながります。

正しい姿勢とは

①重心線と支持基底面とがそろっている

※重心とは、物事の中心となる点、均衡を保つ働きをするもの

上半身質量中心()は上半身の重心

乳首を結んだ高さくらいです

下半身質量中心()は、下半身の重心

太ももの2./1〜3/2点の間にあります。

この2つをむすんだ真ん中辺りが体の重心()になります。

基底面とは地面についてる面ということでこの写真では両足とその間になります

つまり、重心点()、()、()が揃って重心線となり両足の間にあれば安定しているということです。

(真っ直ぐな棒と曲がった棒なら真っ直ぐな棒の方が安定して立てやすい)

 

②疲労しにくい

①のように重心線が揃うと姿勢を維持するのに余分な力が必要ないので疲労しにくい

 

③心理的に安定している

心理的要因と姿勢はリンクしていて、不安なことがあると背中が丸くなり下を向きます

自信があると胸を張った姿勢になります。

心理的に安定していると顔が上がるので良い姿勢となります。

 

④作業能率が良い

姿勢が良いと呼吸がしやすくなり、疲労もしにくいことから集中力が持続しやすく作業効率も上がります。

 

⑤美的に見て美しい

姿勢が正しいと外見的にも美しいです。

姿勢正しい椅子の座り方

患者さんから「姿勢正しい椅子の座り方はこれでいいの?」と言われて指導させていただくと

「えっ、これでいいの?」と驚かれるのですが…

座り方

座って腰を伸ばしてから、

「フッ」と一息吐くと腰にかかっていた力が抜けて

へその下に力がかかっているのを感じます。

そこが重心点です

体の重心点(青)を意識することで

お腹の筋肉が働き、腹斜筋で支えることにより腰や背中の首周り、腕の緊張が緩み腰痛や肩凝りの改善につながります。

 

 

女性の方は特に腰背部に力を入れて体を支えている方が多いので

この姿勢をとると背中が丸くなった感じがするようです。

まとめ

重心をしっかりと意識できると体のバランスを感じることができて

正しい姿勢を取ることができます。

その姿勢で座ることによって疲れにくくなり肩凝りや腰痛の改善につながります。

但し、いくら正しい姿勢でも同じ姿勢を続けていると筋肉は疲労して伸縮しにくくなりかたくなってきます。

こまめに姿勢を変えることで筋肉は収縮して血流を改善します。

座っているなら立ってみる。

立っているなら座ってみる

寝転んでいるなら座ってみるなど

こまめに姿勢を変えるようにしましょう。

 

それでも、正しい姿勢が取れないときは

他に原因があるかもしれませんので

ご相談くださいませ。

 

監修 柔道整復師 小國良成