こんにちは、
神戸市北区にあります、小国整骨院の小国です。
今年は、特に暑い日が続く夏でしたが、
10月になろうかとしてようやく秋っぽくなってまいりました。
ただ昼夜の寒暖差が激しくて、体調を崩したという方が増えています。
特に、ここ数日で咳が酷いという相談を続けて受けました。
そこで、今回は咳の症状を抑える方法をご紹介したいと思います。
咳が出る原因は?
咳は、体が異物や刺激から気道を守るための防御反応です。
簡単に言うと、咳は「何かが喉や気管支に入ってきたから、それを外に出そう!」という体の反応です。
咳が出る原因にはいくつかの種類があります。
1. 風邪やインフルエンザ
風邪やインフルエンザにかかると、ウイルスが喉や気管支に感染します。
この時、体は感染を取り除こうとして、粘液(痰)を作ります。
この痰を外に出すために、咳をして気道をクリアにしようとします。
例: 喉がイガイガしてきて、痰を出そうとして咳が出る感じです。
2. アレルギー
花粉やハウスダストなどのアレルゲンが気道に入ると、体はそれを「異物」として認識し、咳でそれを追い出そうとします。
また、アレルギー反応で気道が炎症を起こし、咳が出やすくなることもあります。
例: 春や秋に外に出ると、鼻がムズムズして咳が出たり、ホコリっぽい場所でくしゃみと一緒に咳が出る感じです。
3. 乾燥
空気が乾燥していると、喉や気管支の粘膜がカサカサになります。
乾燥した粘膜は刺激を受けやすく、軽い刺激でも咳が出やすくなります。
例: 冬の乾燥した室内や、エアコンが効いている部屋で喉が乾いて咳が出る感じです。
4. 煙や化学物質(刺激物)
タバコの煙や化学物質(香水や清掃剤など)が気道に入ると、それが「刺激」として認識され、体は咳でその刺激物を外に出そうとします。
例: タバコの煙が顔にかかったときや、強い香水の香りを嗅いだときに咳き込むことがあります。
5. 気管支炎や肺炎
気管支や肺が細菌やウイルスで炎症を起こすと、気道が狭くなったり、痰が増えたりします。
これにより、体は咳を使って気道を掃除しようとします。
特に気管支炎や肺炎の場合は、深くて重い咳が特徴です。
例: 胸の奥からゴホゴホと出るような深い咳や、痰が多く出る咳です。
6. 逆流性食道炎
胃酸が食道に逆流すると、食道や喉が刺激されて咳が出ることがあります。
特に寝ている時や食後に咳が出やすいのが特徴です。
例: 食べた後や横になった時に胸焼けと一緒に咳が出る感じです。
7. 気管支喘息
気道が慢性的に炎症を起こして狭くなる病気で、呼吸がしにくくなるために咳が出ます。
喘息の場合、夜間や運動後に咳が悪化することが多いです。
例: 息を吸うのが苦しく、ヒューヒューという音がして咳が止まらない感じです。
8. ストレスや自律神経の乱れ
ストレスや疲労が続くと、自律神経が乱れて気道が過敏になり、ちょっとした刺激でも咳が出ることがあります。
特に夜間や休んでいる時に出ることが多いです。
例: 何もしていないのに急に咳が出たり、夜寝る前に咳が続くことがあります。
咳を抑える方法
1. 水分補給
十分な水分補給は、喉を潤し、乾燥による咳を和らげます。
温かいお茶やスープも喉に優しく、痰が出やすくなる効果も期待できます。
逆に冷たい飲み物は喉を刺激して咳をより酷くするおそれがあるのでご注意ください。
2. 加湿
空気が乾燥していると喉が刺激され、咳が悪化します。
加湿器を使って部屋の湿度を適度に保つことで、乾燥による咳を防ぎます。
湿度は40~60%程度が目安です。
3. はちみつ
はちみつには抗菌作用があり、喉の痛みや咳を和らげる効果が期待されています。
特に寝る前に小さじ1杯のはちみつをそのまま食べたり、温かい飲み物に混ぜて飲むと効果的です。
ただし、1歳未満の乳児には与えないよう注意が必要です。
4. 蒸気吸入
熱いお湯を使って蒸気を吸うと、喉や気道が潤い、痰が絡むような咳が楽になることがあります。
ボウルにお湯を入れ、タオルを頭からかぶって蒸気を吸い込むか、シャワーや入浴で温かい水蒸気を吸うと良い。
5. 生姜
生姜は体を温める効果があり、炎症を抑える成分が含まれています。
生姜茶を飲む、または生姜を使った料理を食べることで、咳を和らげることができます。
6. 枕を高くする
横になると咳がひどくなる場合は、枕を高くして寝ると楽になることがあります。
特に後鼻漏(鼻水が喉に流れる状態)や胃酸の逆流が原因の場合、効果的です。
7. 咳止め薬
市販の咳止めシロップや鎮咳薬も、症状によっては効果的です。
ただし、薬を使用する際は、成分や副作用について確認し、必要に応じて医師や薬剤師に相談することをおすすめします。
8. 空気の汚染物質を避ける
タバコの煙やホコリ、化学物質など、刺激性のある物質は咳を悪化させる原因となります。
マスクや空気清浄機を利用して、これらを避け、空気の質を保つことも重要です。
もし咳が長引いたり、症状が悪化する場合は、何か他の病気かもしれませんので、早めに医療機関で相談することをおすすめします。
9.ツボを刺激
**尺沢(しゃくたく)**は、東洋医学における肺経の経穴(ツボ)で、咳や呼吸器系の症状に対してよく使われるツボです。具体的な位置と刺激方法を説明します。
尺沢の位置
尺沢は、肘の内側にあります。以下の方法で見つけられます:
肘を軽く曲げると、肘の内側に横に走るシワ(肘窩)ができます。
- そのシワの中央で、上腕二頭筋の腱(筋の出っ張り)の外側、ややくぼんだところに位置します。
- 骨に近い感じではなく、少し柔らかい部分にあります。
整体治療が及ぼす咳への効果について
あなた:
咳が酷い場合、整体治療は直接咳を抑えるというよりも、体全体のバランスを整え、咳の原因となる体内の不調を改善することに焦点を当てます。
整体は、体の緊張や姿勢の乱れが呼吸器に影響を与えている場合に効果を発揮することがあります。
1. 姿勢改善
咳が続くと背中が丸くなり胸郭の動きが悪くなり呼吸が浅くなります。
呼吸がスムーズにできなくなると咳が出やすくなります。
整体では、姿勢の歪みを整えることで、呼吸を楽にし、咳の頻度や強度を減らすことができます。
2. 胸郭や背中の筋肉の緩和
咳が続くと胸郭(肋骨周り)の筋肉が硬くなり、さらに咳をしやすくなる悪循環が生じます。
整体では、胸部や背中の筋肉をほぐし、筋肉の緊張を和らげることで、呼吸が深くなり、咳を和らげる効果が期待できます。
3. 自律神経の調整
咳が自律神経の乱れによって引き起こされることもあります。
特にストレスや疲労が原因で自律神経が乱れると、気管支が過敏になり、咳が出やすくなります。
整体は体全体のバランスを整えることで、自律神経の働きを改善し、過剰な咳反射を軽減することを目指します。
4. 呼吸の改善
整体では、呼吸を深く、楽にできるように体の可動域を広げる施術が行われます。
横隔膜や肋骨の動きを整えることで、深い呼吸が可能になり、咳を和らげる効果が期待できます。
特に背中や肩甲骨周りの施術は、呼吸器の機能をサポートします。
5. リンパの流れの改善
咳が続くと、リンパの流れが悪くなり、老廃物が体に溜まりやすくなります。
整体ではリンパの流れを促進し、体内の老廃物を排出しやすくすることで、体の回復を早めることができます。
6. ストレス解消とリラクゼーション
咳はストレスと密接に関係しています。
整体で体の緊張をほぐし、リラックス効果を得ることで、咳が和らぐことがあります。
リラクゼーションの効果は、特に自律神経の調整にも役立ちます。
7. 骨盤や背骨の矯正
体全体の歪みが咳に関係していることもあります。
特に骨盤や背骨の歪みがあると、
全身の血流や神経伝達に悪影響を及ぼし、咳が長引くことがあります。
整体では、骨盤や背骨を矯正して体のバランスを整え、咳を引き起こす要因を軽減します。
まとめ
- 咳は体の防御反応として異物や刺激物を排除しようとする行動です。
- 原因は多岐にわたるため、咳が長引く場合は、風邪やアレルギー以外の要因も考慮する必要があります。
咳が出る原因が明確でない場合や、咳が長引いたり、発熱や息苦しさがある場合は、早めに医師に相談することが大切です。
監修:柔道整復師
小國良成