ギックリ腰を早く治す方法
先日、ギックリ腰で40代の男性がご来院されました。
前にかがんだ状態で座って携帯を見ていて、立とうとしたときに腰に痛みが走ったそうです。
その後、前に曲げれるけれども、後ろに反らすと痛みがあり整形外科を受診されました。
骨と神経には異常はなく筋肉に問題があるのではと言われたそうです。
そして、筋肉を緩めてほしいと当院を受診されました。
そこでお話をしていて、この様な質問を受けました
「腰は冷やした方がよいのですか?温めた方がよいのですか?」
実は、この質問は他の患者さんからもよくされます。
その他にも、
「安静にして寝てる方が良い?」
「痛み止めを飲んだ方が良い?」
「コルセットをしといたほうが良い?」など
急に動けないくらいの痛みに襲われると色々と不安にもなりますよね
ただ結構な思い込みで間違った判断をされていることがあります
そこで今回は、ギックリ腰を早く治すための正しい方法をご紹介します。
ギックリ腰とは?
ギックリ腰とは俗名で、急に起こった腰痛を指します。
なので、その原因は多種多様です。
重いものを持ったとか、強く体を捻じったなど、強い負荷がかかって起こるように思われがちですが
下にある物を拾おとして前屈して起きようとしたとき、
朝の起床動作や洗顔時など日常の些細な動作で起きることが多いです。
この様な些細ことで起こる場合、病院を受診してレントゲンなど撮っても
「骨に異常ありません。シップと痛み止めを処方しときます」という場合が多いです。
ギックリ腰の経過
通常のギックリ腰は、強い痛みは3日~1週間で治まり、日常生活は何とかこなせるようになります。
動かし方によっての痛みや違和感が残っていても2週間~4週間でほぼ治まります。
これの経過にそぐわない場合は治癒しない原因をしっかりと調べましょうしょう。
Q 安静にして寝ている方が良い?
ネットの記事を見ていると、安静にしてましょうとよく見るのですが、
A 無理せず動ける範囲で動いた方が早く治ります。
痛みが強い当初は動けないので安静にしていても良いのですが、せいぜい3日までです。
なぜなら、寝すぎて体が痛くなったことがありませんか?
同じ姿勢を長く続けると筋肉はかたくなりますので、こまめに姿勢を変えたりするようにしましょう。
※動くといっても体操やストレッチをするわけでなく、普通の日常生活を送るということです。
Q 冷やした方が良い? 温めた方が良い?
患部に熱感があるのなら冷やすと良いですが…
ギックリ腰の場合、患部に炎症があるので初期は冷やしましょうとよく言われていますが
A 個人的な考えとしては、温めた方が良い!
温めるというより入浴をお勧めします。(42度以上の熱湯はNG)
なぜなら、ぎっくり腰で患部を触って腫れや熱感を感じることは稀で痛みはあるが炎症もあるかは、??
入浴は、温熱効果(40度くらい)や水圧効果で副交感神経を優位に働かせて緊張を緩めることにより
痛みによる筋肉の緊張緩和で痛みによる悪循環は抑えることができると考えるからです。
(痛みの悪循環 痛い→緊張→痛みが増強→緊張→痛み…)
Q痛み止めを飲んだ方が良い?
Aどちらともいえない
基本的に柔道整復師が薬のことを指示できませんのでドクターに伺っていただければと思います
個人的な考えとしては、(当院を受診する前に病院を受診して処方されたことを前提として)
痛みは早く抑えることに越したことはないので短期間、服用するのであれば良いと思います。
痛み止めは、炎症を抑え、免疫作用も抑えるものが多く、
痛みを抑えるために炎症を抑えるということは、本来の痛みを抑えるための体の反応を抑えていることになり、
逆に痛みが慢性化するのではないかという懸念もある。
(アイシングも同様であるが、炎症は体が持っている免疫作用で怪我した箇所や不審物(細菌、ウィルス)に対して
修復作業や戦いをしているのを無理に抑えると治癒に余計に時間がかかるのではないかといわれている)
Q コルセットはする方が良いのか?
コルセットを着用していると筋肉が弱くなるといわれていますが
A コルセット着用に対してのエビデンス(医学的な根拠)はありません。
個人的な考えとして着けていると楽であったり安心なんであるなら着用すれば良い
但しずっと着けるのではなく作業するときだけとか痛いときだけなど、メリハリをつけて依存しないようにする
筋力の低下を危惧する意見がありますが、余程つけ続けて依存しなければ問題ありません。
まとめ
痛みが強い当初は安静にしてもかまわないが(3日まで)動ける範囲で動いた方が早く治る
お風呂で余分な緊張はとり痛みの悪循環を切る
始めの強い痛みには痛み止めも良い(長期の服用は注意)
コルセットをうまく活用する
ネットでの情報は信憑性に???なものもあります(これもかw)
なので、ギックリ腰でお困りでしたら信頼のおける医療機関や整骨院を早めに受診することをお勧めします
もしも、ギックリ腰でお困りでしたら当院にご相談ください。
監修 柔道整復師 小國良成