熱中症対策 室内編
ようやく近畿地方も梅雨が明けましたね。
先週までどんよりしてた空が、すっきりと晴れて夏の空に変わり気温も30℃をこえてきました。
こうなると注意が必要なのは熱中症です!
全国各地でも、熱中症アラートが発令されています!
実は、熱中症と新型コロナの症状は共通点が多いんです。
全身倦怠感
頭痛 吐き気
食欲減退など消化器症状
筋肉痛、関節痛
発熱
このような症状は新型コロナでも熱中症でも起こります。
味覚障害も熱中症でもおこるそうです。
「コロナ」「コロナ」と連日報道されているおかげで、新型コロナはかなり怖い疾患と認識されています。
しかし発症して、すぐに重症化して死に繋がるわけではありません。
一方、熱中症は一刻を争う病気でその日のうちに死に至ることがあるのです。
これを判別するのは難しいので、まずは熱中症を疑ってください。
熱中症を発症した場所で最も多いところは何処だかご存知でしょうか?
実は、暑い屋外ではなく、自宅など住宅が1番だそうです。(H27.6〜9月 東京消防庁)
それは、外気が高くなるにつれて室温が上昇していることにあまり気付いていないことが多いからです。
日中に家にいる人は、どの年代でも注意が必要で、特に高齢者や夏休みに子供だけでいる場合は要注意です。
オリンピックが始まり、新型コロナ感染拡大が懸念されていますが
自宅にいるとコロナ感染のリスクは低いですが、熱中症は自宅でおこりますので十分にご注意ください。
特に、オリンピック観戦は部屋は涼しく心はホットにしてご覧ください!
今回は、自宅での熱中症を予防する対策について書いてみます。
是非、ご参考にしてください。
自宅での熱中症の予防に大切なことは、
①室温管理
熱中症と湿度の関係
汗が蒸発する気化熱で体内の熱を逃し体温調節を行いますが、
湿度が高いと肌の表面の汗が蒸発せずに体温が下がり難い状態になってしまいます。
それでも身体は体温を下げるために発汗します。
発汗が続くと脱水状態が進むという悪循環になり
熱中症になるリスクが高くなります。
この場合は、こまめに汗を拭いてあげる方が効果的な体温調節が望めます。
(*真夏の熱中症対策では、汗を残している方が体温を下げるために良いとも言われています。)
また、湿度が高いと喉が乾くのがわかりにくく(プールで泳いでいても喉が乾きにくいのと同じ)
脱水状態になりやすいのでこまめに水分補給をしましょう。
熱中症と温度の関係
患者さんにお話を伺うと、エアコンが嫌いで自宅は涼しいのでエアコンは使わないという方が、
割といらっしゃいますが
高齢になってくると、体感温度と実際の温度の差にギャップがでてきて、
そのことを自覚していない方がいらっしゃいます、
ご自身の感覚だけに頼らず、温度計や湿度計をチェックして客観的な指標を取り入れて
ギャップを埋めていただければと思います。
強い日差しを避けるため、カーテンやすだれ、シェイドなどを活用するのも効果的です。
夜間も建物にこもった熱で室温が下がりにくいことがあります、
日によっては就寝時〜朝まで上手にエアコンを活用しましょう。(27度くらいをキープしましょう。)
室温と湿度をこまめににチェックし室温28度、湿度60%以上ならエアコンを使いましょう。
トイレや浴室は高温多湿ですので長居は注意しましょう。
②風通し
室内の熱や湿気を取り除くため風通しをよくしましょう。(室温28度以上、湿度60%以上はエアコン利用)
エアコンを入れた部屋で扇風機を使うことで部屋がムラなく冷え、冷房効率が上がります。
③水分補給
大人も子供も水分補給は喉が渇いてからでは遅い場合がありますので、
時間を決めて定期的に飲むようにしましょう。
また、冷たいものを摂取しすぎると胃腸の働きが弱って水分や栄養の吸収がうまくできなくなります。
下痢などを起こすと脱水症状をおこしやすいので、冷たいものは程々にしましょう。
また、夏バテなど食事の量が減ると水分や塩分、栄養の摂取が少なくなりますので
そういうときは消化がしやすく胃腸に負担が少ないものを食べましょう。
さらに、スポーツドリンクや経口補水液を補給すると良いでしょう。
入浴後や寝る前、夜間に目が覚めた時にも水分補給を忘れずに摂取しましょう。
発熱した場合
涼しい環境で水分補給(経口補水液)をして汗をかくと熱は下がってきます。
(※経口補水液は、家に常備しておくと安心です) それで落ち着くようなら熱中症と考えて良いでしょう。
熱が下がっても、しばらくして再び熱が上がるようなら新型コロナを疑ってください。
まずは、焦らず冷静に対応しましょう。
まとめ
新型コロナと熱中症は症状が似ているが先ずは熱中症を疑って!
自宅など室内で熱中症になることが多い
室内環境や水分補給に注意を
室温28℃以上 湿度60%以上ならエアコンを使用しましょう
特に高齢者は体感温度や喉の渇きなど感覚に頼るとズレていることがあるので
客観的な指標によるエアコンの使用や定期的な水分補給をお勧めします。
監修 柔道整復師 小國良成