お腹の張りやガスが気になる方へ――年齢とともに増えるワケと整え方
こんにちは。
神戸市北区にあります、小国整骨院の小國です。
年齢を重ねると「お腹のガスが増えた気がする」「我慢できずに出てしまう」という声をよく耳にします。
先日も患者さんからも相談を受けましたし、実は自分自身も感じていました。
人前では少し恥ずかしいことですが、実は多くの方が抱える自然な変化でもあります。
今回は、歳をとるとお腹のガスが出やすくなる原因と、その対処法についてご紹介いたします。
お悩み解消の参考にしていただけましたら幸いです。
お腹のガスが増えるのはなぜ?
お腹のガスは、食べ物の消化や腸内の細菌の働きによって生まれるものです。
誰にでも必ずあるものですが、歳を重ねると次のような理由で出やすくなります。
1. 腸の動きが弱くなる
加齢とともに腸の筋肉が衰えると、便やガスを押し出す力が弱まります。
その結果、腸の中にガスがたまりやすくなり、ちょっとした動作で外に出やすくなります。
2. 腸内細菌のバランスが変化する
若い頃に比べて善玉菌が減り、悪玉菌が優位になりやすくなります。
悪玉菌が増えると、食べ物が腸の中で発酵・腐敗し、ガスの量が増えるのです。
3. 筋力の低下(肛門括約筋のゆるみ)
お尻を締める筋肉=肛門括約筋も加齢で弱っていきます。
そのため「気がついたらガスが漏れていた」ということが増えてきます。
4. 消化力の低下
胃酸や消化酵素の分泌が減ると、食べ物が十分に消化されずに腸に送られます。
腸で分解しきれなかった食べ物がガスを発生させてしまいます。
5. 生活習慣の影響
・運動不足
・ストレス
・早食い、よく噛まない
・睡眠不足
これらも腸の動きを妨げ、ガスをためやすくする要因になります。
お腹のガスが気になる時の対処法
年齢による変化は避けられませんが、工夫次第で改善できます。
1. 腸内環境を整える食事を心がける
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発酵食品:ヨーグルト、納豆、味噌などを取り入れましょう。
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水溶性食物繊維:野菜、海藻、果物は腸の善玉菌を増やします。
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控えたいもの:脂っこい食事、加工食品、人工甘味料はガスを増やす原因になります。
2. よく噛んでゆっくり食べる
よく噛むことで消化を助け、余分な空気を飲み込まずに済みます。
3. 適度な運動で腸を刺激
ウォーキングや軽い体操で腸の蠕動運動を促しましょう。
特に「毎日30分の散歩」は腸にとても良い刺激になります。
4. 骨盤底筋トレーニング
肛門を「ギュッと5秒締めて、ゆっくり緩める」を10回。
これを毎日行うと、排泄をコントロールする筋肉が鍛えられます。
5. ツボ押し・お腹のマッサージ
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天枢(てんすう):おへその横3cmあたり → 腸の動きを助ける
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中脘(ちゅうかん):みぞおちとおへその中間 → 消化を整える
また、時計回りにお腹を「の」の字にやさしくさするのも効果的です。
6. 水分をしっかりとる
腸の働きには水分が欠かせません。水をこまめに飲むようにしましょう。
まとめ
歳を重ねるとお腹のガスが出やすくなるのは、
「腸の動きの低下」「腸内細菌の変化」「筋力の衰え」などが主な原因です。
ですが、食生活・運動・筋肉トレーニングを心がけることで、改善は十分に可能です。
「歳だから仕方ない」と諦めず、できることから取り入れてみてください。
少しの工夫で、お腹の不快感や恥ずかしさも減り、毎日が快適に過ごせるはずです。
私も脂っこい食事や甘いものを控え、よく噛んで食べることを意識したいと思います。
監修:柔道整復師
小國良成