新型コロナワクチン接種について②
前回は、新型コロナウイルスのワクチン接種について厚生労働省のHPから抜粋して
お知らせしました。
今回も引き続き厚生労働省のHPから、皆さんが気になっているQ&Aをまとめてみました
ワクチン接種の不安の解消になれば幸いです。
Q.高齢者から接種する理由は?
A.新型コロナウイルス感染症の重症化や死亡のリスクが高い方を優先するため、65歳以上(神戸市は75歳以上から)接種が始まりました。
Q.集団免疫とは?
A.感染症は、病原体(ウイルスや細菌など)が、
その病原体に対する免疫を持たない人に感染することで、流行します。
ある病原体に対して、人口の一定割合以上の人が免疫を持つと、
感染患者が出ても、他の人に感染しにくくなることで、感染症が流行しなくなり、
間接的に免疫を持たない人も感染から守られます。
この状態を集団免疫と言い、社会全体が感染症から守られることになります。
ただ、新型コロナワクチンによって、集団免疫の効果があるかどうかは分かっておらず、
分かるまでには、時間を要すると考えられています。
Q.筋肉注射筋肉注射とは? 痛みは強いの?
A.皮下脂肪の奥にある筋肉に注射する方法のことです。
一般的に筋肉注射は皮下注射よりも特別に痛みが強い注射方法ではないと考えられています。
ファイザー社のワクチンは、通常、肩の筋肉(三角筋)に接種を行います。
インフルエンザワクチンなども、筋肉注射で行われています。
皮下注射と筋肉注射を比べた臨床研究では、筋肉注射は皮下注射に比べてむしろ、注射した部位の痛みといった局所反応が少なかったという報告もあります。
Q.新型コロナワクチンの効果(発症予防、持続期間)はどうなりますか?
A.ファイザー社のワクチンでは、ワクチンを受けた人が受けていない人よりも、新型コロナウイルス感染症を発症した人が少ないということが分かっています。(発症予防効果は約95%と報告されています。)
効果の持続期間については、まだ明らかになっていません。
今後の情報が明らかになるのを待つ必要があります。
Q.持病の有無によって、ワクチンの効果や副反応に違いはありますか?
A.今回のワクチンは、基礎疾患をもっている方に対しても高い効果があることが分かっています。
ファイザー社の新型コロナワクチンは、高血圧、糖尿病などの基礎疾患をもっている方に対しても、
高い発症予防効果があることが分かっています。
ただし、免疫抑制剤を内服されている方や重い免疫不全がある方は治験の対象とはなっておらず、
他の方と同等の効果があるのか、はっきりとは分かっていません。
副反応であるアナフィラキシーについては、
過去にアナフィラキシーを含む重いアレルギー症状を引き起こしたことがある人でやや起こりやすい可能性があります。
過去に重いアレルギー症状を経験されたことがある方は、ワクチン接種後 30 分程度は接種会場で様子をみてください。
アナフィラキシー以外の副反応については、治験において基礎疾患の有無による頻度の違いは報告されていません。
Q.ワクチン接種で新型コロナウイルスに感染することはありますか?
A.ワクチンを接種したこと自体が原因で新型コロナウイルスに感染することはありません。
ファイザー社の新型コロナワクチンは、新型コロナウイルスの表面にある「スパイクタンパク質」のみの
遺伝情報を用いたものであり、ウイルス全体の遺伝情報が含まれているわけではありません。
このため、体の中で新型コロナウイルス全体が作られたり、新型コロナウイルスに感染することはありません。
Q.ワクチン接種後に新型コロナウイルスに感染することはありますか?
A.ワクチン接種後でも新型コロナウイルスに感染する場合はあります。
ワクチンを接種して免疫がつくまでに1~2週間程度かかります。
ファイザー社の新型コロナワクチンは、通常、3週間の間隔で2回接種します。
最も高い発症予防効果が得られるのは、2回目を接種してから7日程度経って以降です。
1回目の接種後から2週間程度は、ワクチンを受けていない方と同じくらいの頻度で感染してしまうことが論文等でも報告されています。
また、治験においてワクチンを2回接種した場合の有効率は約95%と報告されており、
100%の感染予防効果が得られるわけではありません。
なので、ワクチン接種後もこれまで通り、三密に注意してマスクの着用が推奨されています。
Q.変異株の新型コロナウイルスにも効果はありますか?
A.一般論として、ウイルスは絶えず変異を起こしていくもので、
小さな変異でワクチンの効果がなくなるというわけではありません。
また、ファイザー社のワクチンでは、変異株の新型コロナウイルスにも作用する抗体がつくられた、
といった実験結果も発表されています。
Q.ワクチンを受けた後に熱が出たら、どうすれば良いですか?
A.ワクチンによる発熱は接種後1~2日以内に起こることが多く、
必要な場合は解熱鎮痛剤を服用するなどして、様子をみていただくことになります。
このほか、ワクチン接種後に比較的起きやすい症状としては、
頭痛、疲労、筋肉痛、悪寒(さむけ)、関節痛などがあります。
ワクチンによる発熱か、新型コロナウイルス感染症かを見分けるには
、発熱以外に、咳や咽頭痛、味覚・嗅覚の消失、息切れ等の症状がないかどうかが、手がかりとなります。
(ワクチンによる発熱では、通常、これらの症状はみられません。)
ワクチンを受けた後、2日以上熱が続く場合や、症状が重い場合、
ワクチンでは起こりにくい上記の症状がみられる場合には、保健所や医療機関に相談ください。
Q.mRNA(メッセンジャーRNA)ワクチンはワクチンとして遺伝情報を人体に投与するということで、将来の身体への異変や将来持つ予定の子供への影響を懸念しています。
A.mRNA(メッセンジャーRNA)ワクチンで注射するmRNAは短期間で分解されていきます。
人の遺伝情報(DNA)に組みこまれるものではありません。
mRNAを注射することで、その情報が長期に残ったり、
精子や卵子の遺伝情報に取り込まれることはないと考えられています。
Q.妊娠中・授乳中・妊娠を計画中ですが、ワクチンを接種することができますか?
A.妊娠中、授乳中、妊娠を計画中の方も、新型コロナワクチンを接種することができます。
ただし、妊婦又は妊娠している可能性のある女性には、海外の実使用経験などから
現時点で特段の懸念が認められているわけではありませんが、安全性に関するデータが限られていることから、
接種のメリットとデメリットをよく検討して接種を判断していただくこととしています。
なお、日本産婦人科感染症学会・産婦人科学会からは、「感染リスクが高い医療従事者、重症化リスクがある可能性がある肥満や糖尿病など基礎疾患を合併している方は、ワクチン接種を考慮する」と提言されています。
ワクチンを接種するかお悩みの方は、主治医とご相談ください
まとめ
ワクチン接種そのものによる新型コロナウイルス感染はないが、接種後は絶対に感染しないわけではないので引き続きマスクなど予防は必要です。
基礎疾患がある方、アレルギー反応が強い方、薬を服用している(血液をサラサラにする薬など)方、妊婦さんはかかりつけ医にご相談してください。
副反応も起こることは想定済みでいることがよさそう。
なので、高齢の夫婦二人で一緒に接種する場合など(二人とも体調不良…)
出来れば接種会場まで家族が付き添ったり、また接種後も家族と一緒に過ごせれば安心かと思います。
接種後、副反応を考慮して接種翌日のお仕事など、
余裕を持って予定を立てていただいた方がよいかと思います。