動かして良い五十肩(拘縮期編)

四十肩と五十肩は、どう違うのと聞かれることがありますが同じです。

発症した年齢によって違います。

ただ、六十でも七十でもなります。

代表して五十肩で書きます。

今回は、「動かして良い五十肩」についててみたいと思います。

 

五十肩とは?

五十肩というのは、俗名で正式な病名は
「肩関節周囲炎」といいます。
この肩関節周囲炎は、いくつか分類されていて

肩関節腱板炎
肩峰下滑液包炎
上腕二頭筋炎
石灰沈着性腱

などがありまして上記に関しては原因が
はっきりとしてるのですが、

いわゆる五十肩は50歳前後に、はっきりと原因がわからずに肩関節(肩甲-上腕関節)に
拘縮(固く縮んだ状態)を、おこし痛みを伴い
数ヶ月で自然回復することが多い。

五十肩には、段階があります。

炎症期(急性期)

痛みが強く、何をしても痛い。
夜間痛もあり寝るのもつらい
対応として、安静、痛み止めも効果がある。
三角巾で吊って固定するのも有効。
鎮痛を優先する。

拘縮期

動かし方によって痛みはあるが、
強い痛みは治まってきた時期
夜間痛も軽減され寝やすくなってくる。
可動範囲は少しずつ拡がってきたので痛みを伴わない動作を積極的に行っていく。

回復期

痛みはかなりまし、動作の最終域や決まった動作で痛みが残る。
痛みがあまり感じないので出来ることはどんどんしていく。

実践
拘縮期で痛みを伴わない範囲内で動かし始めます。

手を挙げたりすると痛いので、

まずは、胸郭(胸椎、肋骨、胸骨で構成)と肩甲骨から動かしていきます。

①大きく息を吸って深呼吸してください。
吸うときは肋骨を出来るだけ持ち上げる
ようにして下さい。(背中が丸いと大きく吸
えません。)

 

 

 

②肩甲骨を上にあげる。(肩をすくめる)
息を吸いながら肩甲骨を上にあげ
降ろしてから息を少しずつ吐いて下さい

 

 

 

 

 

③肩甲骨を下にさげる。
体の横に垂らした腕を下に押す感じで
肩甲骨を下へさげます。

 

 

 

 

 

④肩甲骨を後ろへ引きます。
視線は天井に、肘を軽く曲げ肩甲骨を後ろへ
引きます。
後ろへ引くときにやや下方へ引くと胸が反り
やすくなり肩甲骨が寄りやすくなります。

 

 

 

*1つのメニューにつき、4〜5回繰り返して下さい。
*1回につき1つのメニューだけで良いですが一日の中で数回、気付いたときにしてみましょう。

 

例えば、
・テレビを見ていてCMになったとき
・座っていて立ったとき
・動作や行動を変えるとき
など、一息つくときに是非お試し下さい。

それでも不安な五十肩は、当院にご相談ください。

柔道整復師 小国良成 監修