小指と薬指の痺れ(しびれ)について
手のしびれを訴えて来院される方が時々いらっしゃいます。
手は敏感なところなので痺れがあるといやなものですよね。
今回は痺れについて、特に小指と薬指の痺れについて書いてみましたので
手の痺れでお困りの方のご参考になれば幸いです。
なぜ痺れるのびれるの?
痺れる原因は様々ですが大きく分けると3つになります。
①中枢性の痺れ……脳や中枢神経が原因で起こる
脳梗塞、脳出血など ⇒脳の血管が詰まったり破裂することで、しびれが起こる
副甲状腺機能低下症、過換気症候群など ⇒電解質異常で血液中のカルシウム異常などが起き、しびれが起こる
②脊髄性の痺れ……脊髄神経や脊髄を取り囲む骨や靭帯などが原因で起こる
一般的な手や足のしびれの多くは、骨や椎間板の変性が首や腰で起こる脊髄性です。
頚椎・腰椎椎間板ヘルニア、後縦靭帯骨化症、脊柱管狭窄症など ⇒脊髄を取り囲む骨格が変形して、脊髄神経を圧迫することで、しびれが起こる
脊髄血管腫、脊髄梗塞など ⇒脊髄に栄養を運ぶ血管が出血したり詰まることで、しびれが起こる
③末梢神経性の痺れ……末梢神経に影響する血管や代謝の病気や神経そのものが原因で起こる
末梢神経が障害を受けることが原因でしびれを感じます。
糖尿病、ビタミンB1欠乏など ⇒代謝異常が原因で神経が変性を起こし、しびれる
閉塞性動脈硬化症、バージャー病など ⇒末梢神経に栄養を運ぶ血管が詰まり、神経の酸素・栄養不足からしびれが起こる
坐骨神経痛、胸郭出口症候群、肘部管症候群など ⇒骨や靭帯が神経を圧迫して、しびれが起こる
(写真 プロメテウス解剖学より)
小指と薬指が痺れる理由は
脊髄性や末梢神経性の痺れです。
脊髄性 頸椎と胸椎の境目(Ⅽ8)で神経が刺激されていると
・小指や薬指に痺れを感じる(知覚鈍麻)
・示指~小指で握る筋力が弱くなる
末梢神経性 肘の内側で神経が刺激されていると(肘部管症候群)
・小指と薬指に痺れを感じる
・小指と薬指で握る筋力が弱くなる
(写真 プロメテウス解剖学より)
治療
整形外科
一般的な治療 ・画像による検査(レントゲン、MRIなど)
・薬物療法(ビタミンB12など 投薬、注射)
・物理療法 (患部の温熱療法)
・リハビリ
当院
・整体(体のバランスを整えることにより、首や肘などの負担を改善する)
・微弱電流治療器(治癒力の促進)
まとめ
痺れは、様々な原因から起こります。
右半身や左半身が痺れたり、両手や両足が痺れたりするなど広範囲の痺れがある場合は
病気がひそんでいることがあります。
その場合は、早く専門医を受診しましょう。
それ以外の手や足の痺れでお困りでしたらご相談くださいませ。
監修 柔道整復師 小國良成