ひざ痛(変形性関節症)

当院では、地元の日の峰集会所や筑紫が丘自治会館で腰痛や肩凝り、ひざ痛の講座を開催してきました。

中でもひざ痛の講座は、国民病と言われるほどの腰痛や肩凝りよりも断然の応募がありました。

それだけ、多くの方がひざの痛みでお困りということを実感しました。

あなたもこのようなことでお困りではありませんか?
〇ひざを曲げ伸ばしすると痛くて立ち座りが辛い

〇歩くときに痛みがあり、特に階段の昇り降りが辛い

〇ひざの可動範囲が制限されている

〇正座が出来ない

〇O脚の変形がひどくなってきた

〇関節に水が溜まる

上記のお困りごとは当院に通院されている、ひざ痛の患者さん達の症状です。

ひざ痛の患者さんの8割は60歳以上の女性です。

当院を受診する前に整形外科を受診された方がほとんどで、その全員が「変形性ひざ関節症」と診断をうけています。

ある調査によると、ひざの痛みを発症し始める年齢は50代が最も多く、次いで40代だそうです。実は40代から少しずつ機械的なストレスによって、ひざの軟骨がすり減り始めると言われています。男女比でみても4:1で女性に多い疾患です。

この結果からもわかるように、年齢を重ねてくると、個人差はあるもののひざの軟骨がすり減り関節の変形がおこります。特に女性によくおこります。

軟骨や半月板がすり減る自体の痛みはありませんが、何らかの理由で関節包が炎症をおこすことで痛みを伴って水が溜まったり(関節液が増量)します。(下図参照)

そうなると周辺の組織や筋肉も緊張して動きにくくなります。

 

軟骨がすり減ったって?

下の図の青い部分が軟骨です。 軟骨は骨と骨とが当たる部分のあり、 非常にツルツルで摩擦が起きにくくなっています。しかし、長年使っていると表面の軟骨ははがれてきます。それが軟骨がすり減ったという状態です。レントゲンで見ると関節の間に軟骨があり撮影すると映らないので関節の間は隙間があるのですが軟骨がすり減ると、その隙間がなくなって映ります。

 

水が溜まるって?

関節の中には、元々少量の関節液という潤滑油があり関節の中を代謝しています。 しかし、何らかの影響で関節内で炎症が起こると代謝のバランスが崩れて 潤滑油が増加してします。 それが「水がたまった」状態です。 多少はほっておいても吸収されていきます、但し 水の量が多いと関節が腫れて曲げ伸ばしが制限されます。 その場合には、抜いたほうが早く楽になります。 また、水を抜いても癖にはなりませんが炎症があるとまた溜まってきます。 炎症があるときは必要以上に動かない方が良いでしょう。

曲げられない、伸ばせない (正座ができない)

曲げられない伸ばせない理由は、

① 関節の中の組織の問題

 関節の中で軟骨がすり減り骨の変形によるもの 半月板や靭帯などを痛めて引っかかったり、挟み込みによるもの

② 筋肉の硬さによる制限  

 太ももの前の筋肉の柔軟性低下によりまげられないもの

③ 筋肉同士の癒着によるもの

 上記の理由により痛みを伴い制限される。

 

筋力をつけるって?

病院で診てもらったら、

「筋力をつけろと言われた」

「何か運動して鍛えないとだめですか?」

筋力を強くすることも大切ですが、 大体の方は今現在、普通に日常生活をおくるぐらいの筋力は備わっています。

痛みをこらえて運動することや方法によっては悪化した例をよく見ました。 まずは痛みなく動かせることが先決です。 トレーニングをすることで体の柔軟性が失われて 動きにくくなる場合もありますのでご注意ください。 

この状態のときに動き過ぎると症状を悪化させたり長引かせたりしますので無理なトレーニングはお止めください。

炎症が治まれば痛みや水が溜まることも治まります。

それからでも鍛えることは遅くはありません。

当院の治療について