熱中症、腰痛に効果的な水分摂取とは

こんにちは

神戸市北区にあります小国整骨院の小国です。

随分と気温が上昇して、段々と活動量も増えてくる頃です。

水分補給がより一層大切になってきます。

そこで今回は水分補給に関して掘り下げて書いております。

患者さんとお話していて水分補給に関して誤解をされているなと感じることがあります。

是非、参考にしていただき潤った日々をお過ごしください。

 

 

水分が体に及ぼす影響

人の体の約60%は水分と言われています

水分の働き

①代謝を助ける

 食べ物を消化する際には、消化酵素の働きが必要ですが、消化酵素の働きには水分が必要です。

②酸素栄養素の運搬

 血液によって酸素や栄養素は全身に送られますが、血液の90%は水分です、

③不要な成分、老廃物の排泄

 尿や便、汗を体外に排泄します。
 
④体温調整

 水分は汗として蒸発するときに、肌から熱エネルギーを奪って体を冷やします。

 

こんな時は注意して、脱水や熱中症の可能性がある症状

軽度

皮膚や口の乾燥、こむら返り、ボーっとする・眠気、筋肉のしびれ、手足の冷え、めまい・ふらつき、耳鳴り、やる気がなくなる

中度

頭痛・吐き気、尿の色が濃くなる、体がだるい、体重減少、トイレの数が減る、嘔吐・下痢

重度

意識がもうろうとする、体のけいれん、まっすぐに歩けない、意識を失う、体が熱い

 

水分不足で腰痛も!その原因とは、

●腎臓に負担がかかる

腰痛が水分不足によって起こるのは、

腎臓に負担がかかることが主な原因です

疲労やストレスが溜まると、腎臓に負担がかかります。すると少しずつ位置が下がり腎下垂が起こります。

腎下垂になると腎臓の機能は低下しないものの、腰や脇腹あたりに痛みを感じます

腎下垂になると大腰筋にも負担がかかり、腰痛を発症します。

腎臓

●筋肉に負担がかかる

水分不足になると、血液がドロドロとなり血流が悪くなり、酸素や栄養素の運搬、老廃物の排泄、代謝も悪くなり、筋肉にも影響が出てきます。

特に腰周辺や肩、背中の筋肉は固まりやすく、張りや痛みを伴いやすくなります。

パンの水分がなくなるとカチカチになるのと同じで、筋肉も水分不足になるとかたくなり痛みを伴います。

 

大腰筋

 

●様々な疾患

腎結石や腎盂炎のほか、腰椎椎間板ヘルニアも水分不足によって発症する可能性がある疾患です。

水分不足になることで、椎間板のクッション性が低下し、椎間板ヘルニアを引き起こすリスクが高くなります。

水分摂取の方法

1日の摂取量の目安

体重× 30ml

例 60kgの人で1.8L

水分摂取の例

起床時 水  1杯  200ml

朝食時 味噌汁1杯  200ml
    水  1杯  200ml

昼食時 スープ1杯  200ml
            水  1杯  200ml

夕食時 味噌汁1杯  200ml
           水   1杯  200ml

入浴後 水  1杯  200ml

就寝前 水  1杯  200ml

合計        1800ml

以上が水分摂取の例となります。

これをベースに合間にも摂取して頂ければ結構です。

食事時の味噌汁やスープは、熱中症の予防にも効果的ですので、食事毎に汁物を摂ることをお勧めします。

 

その他

過剰な水分摂取は腎臓への負担となります、腎臓の機能が弱っている方はご注意ください。

一度にがぶ飲みすると腎臓に負担をかけますので、こまめに少しずつ飲みましょう。

起床時に腰痛やこむら返りを起こす方は、寝る前や、トイレで起きた時、起床時の水分摂取を!

水分をしっかりと取る生活習慣にしていくことが重要です。

ちなみに水分摂取で腰痛の改善に効果を現すには1~2か月続けることが必要です。

水分補給にお勧めの飲物

ミネラルが入っている水や麦茶などをお勧めします。

・ミネラルウォーター

・ナチュラルウォーター

・水道水

実は水道水にもミネラルは含まれており、厳しい安全基準をクリアしていますのでお勧めです。

ミネラル入りむぎ茶

大量の汗をかくと、体内の水分やミネラルが不足して 身体の調整機能が破綻して熱中症を招きます。

ミネラルは体内で作ることができないため有効です。(ノンカフェインがおすすめです)

 

勘違いされがちな飲み物

スポーツドリンク

スポーツドリンク(アイソトニック飲料)

ナトリウム濃度が標準の血液濃度に近い飲料水なので運動時や熱中症対策には有効です。

ポカリスウェットはナトリウム濃度が他の飲料水に比べ一番高く、標準濃度に近いので熱中症予防には最適です。

しかし糖分が多いので日常的に飲み過ぎるのには注意が必要です。

ナトリウムが不足すると体(細胞)に水分が貯められず、脱水症状、嘔吐、極度の疲労、血圧低下などが起こります。

過剰になると、血圧が上がる、むくんだりします。

経口補水液(ハイポトニック飲料)

飲む点滴と言われ、熱中症対策として準備しておくことを推奨されています。

なかでもOS-1はスポーツドリンクに比べてナトリウム量が2〜3倍近く多いです。

なので水分補給としてガブガブ飲むには適していません、少しずつ飲むようにしましょう。

常時飲むのではなく対処時、めまいや頭痛、軽い痙攣など熱中症の症状や脱水症状が出たときに最適です。

また、経口補水液を凍らせると成分が分離するので適度に冷やすか常温で飲みましょう。

飲み続けると血圧が高くなる場合がありますので高血圧の方はご注意ください。

 

 

水分補給としてNGな飲み物

緑茶、コーヒー、アルコール

よく誤解されていますが、緑茶やコーヒーなどはカフェインを含んいて水分補給としてはNGです。

カフェインやアルコールには利尿作用があり、体内から水分を出すことを促進してしまい脱水を助長する恐れがあります

なので、カフェインやアルコールを摂取した以上に水分補給することが望ましいです。

カフェインを含む飲料は嗜好品として楽しみましょう。

まとめ

水分補給の大切さをわかっていただけたかと思います。

昭和時代は水分補給せずによく運動していたなと怖くなりますね!

通常時の水分補給に最適な飲み物は、水、麦茶です。

運動時や脱水時はスポーツドリンクや経口補水液を飲みましょう。

食事も含めて1日、約2リットルの水分摂取しましょう。

通常で2リットルです。夏場は汗をかく分、それ以上摂取しましょう。

コーヒーや緑茶、アルコールは水分補給にはなりません

 

監修:柔道整復師 

小國良成